こんにちは。男性の育児休業を推進しているブロウです。
今回は、第3子の誕生に合わせて初めて育休を取得した経験をもとに、育休1カ月を過ごした感想をまとめてみました。
育休取得を検討している方の参考になればと思います。
結論
1ヶ月の育休を経験した感想は、「1ヶ月では少し物足りないが、父親としての自覚が芽生え、家族の絆を深めることができる重要な1ヶ月だった」です。
育休をどれだけの期間取得するか悩んでいる人には、できれば1ヶ月以上は取得することをおすすめしたいです。
私個人としては、「本当に幸せな1カ月」でした。自分の人生において、この年でこれだけ幸福度が高く、穏やかな日常を過ごせる日が来るなんて想像していませんでした。
ただし、これだけ幸せと思うことができているのは、以下の要素が大きいと思いますので、その点はご了承ください。
- ママが超健康で、産後のダメージはほとんど感じないというほど元気
- 3人目なので、夫婦共に手抜き育児を習得済み
- 私自身も、育児・家事全般習得済み
- 赤ちゃんがよく寝る子で、現状は3兄弟中一番手がかからない
それでは、どんな点が良かったのか、悪かったのかを詳しく説明したいと思います。
良かった点
①余裕ができた
自分の中から「仕事」がごっそりと抜けたことで、時間と心に「余裕」が持てるようになりました。
仕事をしながら普段の生活をしていると、仕事以外の時間は家事・育児に追われ、自分の時間がないことに対してストレスもたまり、日々暮らしていくだけで精一杯という状況でした。
そういった余裕の無さから、子供たちの食事・お風呂・寝かしつけ・登下校準備など、思い通りに動いてくれない子供達に対して「早くして!」と怒鳴ることが多々ありました。
しかし、育休期間は仕事がない分、家事・育児に割ける時間が増え、会社へ遅刻する・保育園の送り迎えに間に合わないなどの時間的な制限もほぼなくなり、心身ともに余裕があります。
そのおかげか「早くして!」と子供に対して怒る言葉が急激に減りました。
また、育児以外でも普段なら怒っていたようなこと(例えば、暑い中自転車を漕いでお店に行ったのに、たまたまその日はお店都合で閉まっていたなど)でもイライラしなくなりました。
心の余裕は日々のイライラにも関係するんだな〜としみじみ思いました。
さらに、子供一人ひとりと向き合える時間も増え、子供と一緒に宿題を楽しんだり、日々の生活に遊びを取り入れたりと、育児を楽しめるようになりました。
自分の中での仕事のウェイトがこんなに大きく、それが無くなるとこんなにも余裕がもてるようになるとは知りませんでした。
また、余裕というのは本当に大事だということを知りました。
②奥さんとより仲良くなれた
育休中はお互い話する相手がいませんので、自然と会話が増えます。
会話が増えたことで、お互いのこと、将来のこと、子供のことなどいろいろ話し合うことができ、より仲良くなりました。
あまり大きな声では言えませんが「しょーもな」と思うような会話でも、会話に飢えていますので楽しく聞けます(笑)
仕事をしている時は、上の子たちがいるので2人で話をする時間を作ることはなかなか難しかったのですが、育休中は赤ちゃんがいながらも2人で会話できる時間がたくさんあり、夫婦2人の時間を楽しむことができています。
ポイントとしては、ママが笑顔でい続けてくれるよう配慮して行動するということです。
ママの機嫌が悪ければ、家庭の雰囲気も悪く、楽しい会話も無いですからね(笑)
媚びへつらう必要はありませんが、ママに快適に極力負担なく過ごしてもらうようパパが考えて、いかに立ち振るまうかが育児生活のキーであると思います。
ママは授乳があるのでパパよりも負担が大きいです。それ以外のことはパパが全てやるつもりで家事育児に取り組めば「私もしんどいけど、パパも頑張ってくれてるので頑張ろう」と、なるのではないでしょうか。
③自分の子供という感覚が、長男・次男の時よりも数倍ある
赤ちゃんと接する時間が、長男・次男の時に比べて長くなったことで「この子の親だ」という感覚が長男・次男の時よりも強くあり、積極的に育児を行えるようになっています。
一般的に「親になる」ということを自覚するのに、ママとパパでは大きな差があるといわれています。
ママはお妊娠という期間を経て親になるという自覚が芽生え始めるのに対し、パパは妊娠・出産が無く、産まれた日から「親になった」と認識するので、パパは産まれた時点で親としての自覚がママに比べて低いそう。
よく出産後にママの性格が変わったという話をよく聞きますが、どちらかというとパパの性格が変わらなさすぎといえるかもしれませんね。
そして、父親としての自覚は、子供と触れ合うことで、父親としての脳細胞が作り出されていき、徐々に父親として覚醒していくそうです。今回の意識の差はこういった赤ちゃんと触れる時間によってもたらされているのかなと思っています。
私の経験談ですが、長男の時は子供が生まれる前後で働き方を一切変えず、残業が多い日々を過ごしていました。触れ合う時間も少なく、第一子ということでそれなりにかわいかったものの、言葉が出だして、コミュニケーションが取りやすくなるまでは子育てを辛いと思うことが多かったです。
次男の時は、保育園の送り迎え・家事・育児をやらないと家庭が回らないので、定時退社を心がけました。仕事と日々の家事・育児に追われ、泣き止まない息子に対してイライラが募り発狂したこともありました。当然、かわいがる余裕もあまりなく、日々暮らしていくことが精一杯で、正直あまり記憶にありません。
ところが、今回の第3子は、今のところ辛いと思うことはありません。辛いと思うどころか、「よく寝てくれてありがとう」、「うんちしてくれてありがとう」、「元気で成長してくれてありがとう」と日々感謝し、「この子が立派な成人になるまで責任を持って育てていくぞ」という思いを抱きながら接していけています。
今思うと、長男・次男の時は、親として「子育てしなければならない」という義務感で動いていたように思います。それに対し、第3子では「この子を育てたい」という意志が強くあります。
自分でもこの違いにはびっくりしています。
長男・次男の時には辛いと思うことが多かった乳児育児期間でしたので、辛いことも多いだろうと気合を入れて育休に挑んだのですが、こんなにも幸せな期間になり、良い意味で期待を裏切られました。
そして、パパがこの1ヶ月で親になるという自覚を持ち、「この子を育てたい」という感覚を持つことができれば、その後のパパの育児の携わり方も大きく変わっていくなと実感しました。
悪かった点
①1カ月では物足りない
授乳以外(母乳主体なので授乳は基本的に出番なし)は極力私が担当していましたが、生後1ヶ月の育児としては、オムツ変え、泣いている時の抱っこ、沐浴、爪切りくらいなので、あまり活躍の場がありません。
特に、第3子はよく寝る子であまり手がかからず、育児よりも家事の割合の方が多かったので、育児としては少し物足りないなと感じました。
生後20日以上からは、徐々に起きる時間も増え、抱っこしてあやしたりする時間も増えてきましたので、育児としてはここからが本番かなと感じています。
なお、出産直後のママは床上げ(*)までは安静の期間で極力身体を休ませる必要がありますので、この期間中のパパは家事メインであることも正解ですし、ママもパパの活躍っぷりに大いに感謝してくれることでしょう。
*床上げ:布団に横になっている生活から少しずつ生活をいつものように動きはじめる時期とされ、おおむね産後3週目といわれている。
②家が中心の生活なので、運動不足になる
当然ながら家での生活が中心ですので、身体が本当になまっています。
肩こりや腰痛が進んでいますし、身体が硬くなる一方。意識的に身体を動かす必要があると思い、ワークアウトアプリを入れたのですが、気合を入れて腕立てをしすぎてその日のうちに肘を壊すという恥ずかしい結果に(笑)
前述した通り、精神的には幸福度が高いのですが、身体的には不健康まっしぐらになる気がするので、このあたりは早急に対策が必要ですね。
③「食」の楽しみの割合が高くなり、食べる量、間食が増える
家の中にいると外に出ているよりも刺激が減りますので、「食」に対する楽しみの割合が増えました。
料理をする機会も増えたことで、自分が食べたいものを作るようになりますし、暇な時間についつい間食してしまい、食べる量も増えています。
①と合わせると、カロリー消費量が減っているのに、摂取量が増えるという100%太る構図が出来上がっており、このままではまずいと感じています。
④育児以外のこともやりたいが、育児以外のことをすることが何だか悪い気がしてなかなか踏み出せない
ママとダブル育休中なので、交代で育児をすれば、お互い何か新しいことを始めることは十分可能なのですが、育休中に育児以外のことをすることに対してよく分からない罪悪感が出てしまい、なかなか新しいことに踏み出しにくいです。
例えば、上記の①の運動不足を解消するために、ジムやヨガに通ってみようと考えているのですが、育休中にジムやヨガに行っていると「遊んでいる」とか「育児しろよ」とか思われたりするのかなと思うと、なかなか行く決心がつきません。
罪悪感を感じる相手としては、職場の同僚や、ワンオペで育児をしているママさん、子育てで日々苦労している親御さん達でしょうか。「仕事休んで何してんの」とか「そんな余裕あるなら仕事してよ」とか「私はこんなに苦労しているのに」という声が聞こえてきそう。
奥さんが「いいよ」と言ってくれているので、我が家的には何の問題もなく、それが全てなのですが、何だかモヤモヤしてしまいます。
このあたりは気持ちの整理が付ければ問題ないかなと思いますので、また心境に変化がありましたらお伝えしたいと思います。
⑤すでに復帰後に不安がある
会社から離れて1カ月。
職場がどうなっているか、復帰後に置いてきぼりにならないか不安を感じています。
職場からは業務に関しての連絡がないので、うまくやってもらっていると思うのですが、それはそれで私が抜けたとしても会社が回っていくということの証明にもなり、安心すると共に、少し寂しい気持ちもあります。
また、男性としてはキャリアも捨て難く、置いてきぼりにならないかの不安はとても強いです。
今のポジションから外されないよう空いた時間があれば、仕事関係の勉強は欠かさないようにしています。
ママの感想
ママの感想も聞いてみました。
- 長男・次男の子育てを経験した自分としては、日中は一人でも大丈夫だが、長男・次男帰宅後から忙しくなるので、それを2人でできるのはすごく助かる
- 一人で外出しようと思えば外出することができるので、ストレスが溜まりにくい
- パパが育児について、これまで以上に真剣に考えるようになってくれて嬉しい
現在のところはプラスに感じてくれていてほっとしています。育休に入る前は24時間夫婦で一緒にいることに対し、お互い嫌にならないかと心配していましたが、現状その心配はなさそうです(笑)
ちなみに、ママが「そろそろ仕事に復帰したら?」と私に対し戦力外通告した時点で、私の仕事への早期復帰が決まります(笑)
そう言われないよう、ママの笑顔を絶やさないよう配慮しながら、日々育児に精進したいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、第3子出産と同時に初めて育休を取った1ヶ月目の感想ということで私の体験談を書かせていただきました。3人目での初めての育休経験ということで、同じ境遇の方は少ないとは思いますが、育休取得を予定されている方の参考になればと思います。
第一子で育休を取られる方は、初めての育児に戸惑ったり、慣れない家事に苦労されることでしょうから、私の感想である「幸せ」と感じるよりは「大変」と思われることの方が多いかもしれません。
しかし、産後1ヶ月のこの期間は、そういった苦労を夫婦で共に乗り越えてくことで、より家族の絆が強くなると思います。
また、男性がこの期間で育児参画することは、ママにとって非常に心強く、ママからの信頼度が爆上がりするポイントアップボーナス期間ですので、今後の夫婦生活においてもとても重要だと思います。
そして、この期間にパパが「親である」ということをしっかり自覚できれば、その後も積極的に育児に参加してくれることが期待でき、よく聞く「旦那が育児を全くしないので辛い」というようなことも減っていくのではないかと思いました。
まだまだ男性の育休取得は少数派で、長期の育休取得は難しいかもしれませんが、まずは1ヶ月の育休取得を検討してみてはいかがでしょうか。理由としては、以下の通りです。
- 床上げ期間の産後3週間を超えていますので産後のママの最低限のフォローはできる
- 一通りの家事・育児は習得できるので、今後協力して家事・育児ができるようになる
- 父親としての自覚が芽生える(個人差はあると思いますが)
個人的には1ヶ月では物足りないと感じていますし、1ヶ月を超えてからも育児の内容は日々変わっていく(ハイハイなど動き出す、離乳食など)ので、その時々の苦労を夫婦共に乗り越えていくために男性も長期で取得するにこしたことはないとは思います。
しかし、1ヶ月経験しただけでも、個人的には人生観が変わるくらいの体験ができ、今後の家族のことを見直す良い機会になりますので、育休取得を検討している方はまず1ヶ月をお勧めしたいです。
育休を取れなかったとしても、この期間は全力で家事・育児に取り組み、後から「一番大変な時期に何もしてくれなかった」なんて言われないようにしましょう。
今後、数ヶ月おきに育休取得体験を報告していきたいと思いますので、また楽しみにしておいてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント