男性が育休を利用しなかった理由

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今日は男性が育休を利用しなかった理由について、取り上げたいと思います。

育休取得を考えている男性やその周りにいる人達の考えの整理にお役立ちできれば嬉しいです。

以下のグラフをご覧ください。こちらは育児休業制度を利用しなかった理由についての調査結果になります。

平成29年度 仕事と育児の両立に関する実態把握のための 調査研究事業報告書/厚生労働省

男性の利用しなかった理由の上位は以下の通りです。

  • 1位(27.8%):業務が繁忙で職場の人手が不足していた
  • 2位(27.5%):会社で育児休業制度が整備されていなかった
  • 3位(25.4%):職場が育児休業を取得しづらい雰囲気だった
  • 4位(19.5%):自分にしかできない仕事や担当している仕事があった

まず、2位、3位の理由ですが、こちらは改善されていっているように思います。この報告書は平成29年(2017年)の調査結果に基づくもので、当時の男性の育休取得率は5.14%でしたが、2020年度では12.65%となり過去最高となりました。

この間には、「男性の育休『義務化』を目指す議員連盟」が発足(2019年)し、取得推進の議論が本格化したり、小泉進次郎環境相が育休を取得(2020年)したりと男性の育児休業取得が広まっていっている結果と思います。

そして、さらに朗報なのが2021年6月に改正育児・介護休業法が成立し、2022年4月からは、企業による従業員への育休取得の意向確認の声かけが義務化されるなど、育休取得に向けて取りやすい環境が整いつつあります。

私の周りでも、先日同僚が社内初の男性1ヶ月以上の育児休業取得を開始し、私が育休取得を決意する勇気を与えてくれました。

さて、1位の「業務が繁忙で職場の人手が不足していた」、は非常によく分かる内容で、かくいう私もこの理由から次男出生時の育休取得を断念した経緯があります。

当時、次男の出産を控え「育休取得してみようかな」と考えていたところ、数ヶ月後に職場の同僚が退職することになり「こりゃ無理だ」とあまり考えずにすぐに諦めてしまいました。今思うと「育休を取得する」と会社に申告する勇気が出ず、育休を取れない正当な理由を探していたように思われ、非常に勿体無いことをしたなと後悔しています。

4位の「自分にしかできない仕事や担当している仕事があった」は私にとっての一番の理由になります。私も30代半ばで主戦力として業務をこなしており、私にしかできない仕事は多々あります。この状態は会社にとっても良くないことで、私が病気や不慮の事故で亡くなった場合にはどうしようもなくなります。ですので、この機会に属人的な仕事を排除できるよう取り組んでいくつもりです。

また、「私にしかできない。私がいなくなったら困る」と思い込んでいるのは自分だけで、案外なんとかなるというのも事実としてあると思います。

1位のところで話した退職した同僚はとても優秀な社員でして、その子が退職する前は「業務は大丈夫?人員足りてる?やっていける?」と周りの社員からよく心配されました。私自身もとても不安に思っておりましたが、実際にその子が辞めた後は全く問題ありませんでした(もちろん引き継ぎを十分に行いましたが)。これまでに、本人にしかどうしても分からない内容で、直接問い合わせを行なったことは1回のみ。これだけ優秀な子が抜けても問題にならないんだなと、改めて思いました。

いかがでしたでしょうか。今回は男性が育休を利用しなかった理由について触れてみました。

取得する人も取得する人の周りにいる人も、皆さんが置かれている環境でそれぞれ事情が異なることは充分に理解していますが、育休取得の環境が整いつつあり、今後男性の育休取得が進んでいくのは間違いありませんし、2022年度からの新制度については注目していきたいところです。

この記事が男性の育休取得普及の一助になれば幸いです。

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